犬は常につま先立ちの状態である。後ろ足だけでなく、前足も。
今回は、特に後ろ足に関してみていきたい。
つま先立ち=趾行性
つま先立ちとは、指(基節骨・中節骨・末節骨)で体を支えているということ。
これを趾行性もしくは、指行性という(どちらも読みはしこうせい)。
人間なら、こんな感じ
蹠行性
ちなみに私たち人間は、蹠行性(しょこうせい/せきこうせい)。
指から踵までベッタリ床に着けている。
猿や熊も蹠行性である。
蹄行性
馬や牛などは蹄(ひづめ)だけで歩く蹄行性(ていこうせい)。
人間なら、こんな感じ
趾行性である理由
犬が趾行性なのは速く走り、獲物を捕まえるため。
また、つま先のみが地面に着いている状態は、方向転換も機敏にできる。
逃げ惑う獲物を追いかけるのに有為である。
人間でも、短距離走や体操競技の跳馬における助走で、より速く走るために踵を上げて走っていることからも分かる。
構造
私たち人間の感覚では足首に見える位置は、指から踵までの間の足底にあたる。
(紫色の部分/中足骨)
赤い部分が踵。
赤とピンクの部分を合わせて足根骨という。ここが、足首にあたる。
そこからスネの骨(脛骨・腓骨)が斜め前方に向かう。そして、次に太ももの骨(大腿骨)が斜め後ろに向かい骨盤へと繋がる。
まとめ
・犬はつま先立ちの状態=趾行性 である。
・理由は速く走り、獲物を捕まえるのに有為だから。