中国の犬事情 〜 日中の犬の散歩を禁止 〜

12月だというのに暖かく、お散歩日和が続いている。

中国東部で犬の散歩に関する 厳しい取り締まりが始まった。

日中の犬の散歩 禁止

ザ・ニューヨーク タイムズの記事によると…

中国東部の杭州市で、犬の散歩についての厳しい取り締まりが施行されることになった。

きっかけは、ある動画。

女性に、自分の飼い犬を蹴られた男性とのもみ合いが撮られていたようだ。

しかし、この喧嘩の前、ノーリーシュの犬が女性とその背後に隠れる少年の周りをぐるぐると回っていたことが確認されている。

施行内容

朝7時〜夜7時まで犬の散歩は禁止。

ライセンス登録がされていない犬の没収または殺処分。過失があった場合、飼い主に対する5000〜10000元の罰金。(およそ81,000円〜163,000円)

散歩可能時間外に外にいた場合も一時的に拘束され、飼い主には罰金が科される。

34種類の大型犬種の飼育も禁止。

中国の他の地域で、既にこのような日中の散歩を禁止しているところがある。

中国の犬事情

国によって犬に対する感覚は違う。

中国はどのような感覚を持っているのか、調べてみた。

わかったこと

毛沢東時代、ペットはブルジョワの象徴として非難された。

1940年代、攻撃的な政治声明を立てるために犬を使った。犬は政治的に敵と見なされた。(調べてみたが詳細には辿り着けなかった。)

1980年代から徐々に規制は緩やかになっていったが、一部の人々は依然として敵対的である。

1994年まで首都部では犬を飼うことを禁止されていた。

犬の飼育が可能となった当初、登録料5,000元(約7万円)、年間登記料2,000元(約3万円)と高額であった。2003年に規制が緩和され、値下げされた。

犬の狂犬病予防接種が徹底されていない。

狂犬病による死者が年間およそ2000人。インドに次いで多い。(2011年時点。感染源が犬に限らないので、不明確。)

犬肉を食べるという文化がある。

しかし、満州では犬を食べることは野蛮だとされている。

犬食は以前と比べると、少なくなってきているらしい。

中国政府としては個人が犬を飼うことを、欧米化、個人の権利の主張と捉え、快く思っていないようである。

など

参照・参考文献

・The New York Times より

Chinese City Bans Daytime Dog Walking in a Crackdown on Canines

・WHAT’S ON WEIBO より 20 Facts About Dogs & Dog-Eating in China

・鹿児島大学名誉教授 岡本嘉六 「中国における狂犬病の発生状況」

・ニューズウィーク日本版より 「愛犬ブームの広がりに神経とがらす共産党」

・神奈川県ホームページより 「飼育について」

筆者の個人的な感想

中国の犬に対する考え方は、歴史や文化、政治の面から見ても複雑な様子である。個人が犬を飼い、可愛がるという習慣もまだ始まったばかりで、規制や飼い主のマナーもこれからと感じた。

日本にも犬の排泄物の放置や、公共の場でのノーリーシュなどの問題がある。

筆者は犬好きなのでなんてことはないが、犬が怖い人にとって、また犬づきあいがうまくできない犬にとっても、ノーリーシュの犬は脅威なのだと思う。いつもは穏やかな犬でさえ、興奮すれば噛みつく事もある。

犬が苦手な人も、犬に恐怖心を抱いている人も、そして犬も、気持ちよく過ごせるように進化していければと思う。

まとめ

中国で犬に対する厳しいルールが施行された。

・日中の犬の散歩禁止

・登録のない犬は没収または殺処分

・大型犬の飼育は禁止

など

中国の犬を取り巻く環境は、歴史的背景、文化、政治面からみても複雑な模様。

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