前回、NYはマンハッタンで初めてのドッグカフェが誕生するということをご紹介した。
(前回の記事)
ニューヨークといえば人種のるつぼ、世界の最先端。だから何でもあると思っていたから筆者はいささか驚いた。なぜ今まで無かったのか?
今までドッグカフェがなかった理由
それは、ニューヨーク州の法律で禁止されていたから。
介助犬などのサービスドッグ以外の犬は、レストランなどの食品サービス関連のお店への入店が禁止されていたのである。しかし2016年3月、レストランに犬を同伴することを許可する法案が最終承認された。但し、犬を連れて食事が出来るのは屋外ダイニングエリア。また犬は市に登録され、狂犬病予防接種を受けていなければならない。(←これはレストランを利用する・しないに関わらず必要とされていることではある)
レストラン側は、犬を受け入れる場合には上記2つ(①市への登録②狂犬病予防接種)が必須である旨を掲示しなければならない。また、犬同士の接触や隣接する歩道を歩く人々との接触を防ぐなどの対策をする必要がある。
参考・参照元
・City Pet Law
・HEALTH DEPARTMENT FINALIZES “DINING WITH DOGS” RULES
あれ?ドッグカフェって犬が屋内に入ってるよね?!
そう、前回ご紹介の Boris & Horton は犬が店内に入っているのだ。
Boris & Horton の場合、食事のオーダーが出来るカフェエリアと犬が入れる屋内座席エリアをプレキシガラスで分けている。そして、犬が入れるエリアからの食事のオーダーは出来ないし、配膳もされない。但し、お客さんはカフェエリアで注文したものを持って犬の居るところへ行くことができる。
つまり、カフェ内に仕切られた公園があるような感じだ。
カフェオーナーがインタビューの中でこう答えている。「食品の提供と犬に適した場を提供する事を両立するのは難しい。そして費用もかかる。本当に認めてもらえるドッグカフェにするために保健局の人たちと何度も会った。」
参考・参照元:New York’s First Dog Cafe Is Set to Open This Month
衛生面や犬・人間双方の居心地の良さを考えたドッグカフェを創るのは一筋縄ではいかないのだな。
日本の場合
日本の場合はどうだろうか?
日本には現在900件を超えるドッグカフェがあるが、日本におけるその類の法律はどうなっているのだろうか?
日本では食品衛生法施工条例において、“作業場に動物を入れてはならない”と定められている。つまり調理場に入れてはならないが、それ以外であれば可能と解釈できるようだ。
ただ衛生指導要綱として『いわゆる「ドッグカフェ」に対する衛生指導要綱』というものがあり、“愛がん動物に人用の食器及び器具に触れさせないこと。” や “愛がん動物を直接椅子に座らせたり、テーブルに載せたりしないこと。” 等々の指導があるようだ。
まとめ
これからますます、犬と人間が一緒に過ごせる場所と時間が増えそうだ。犬好きにとっては嬉しい。ただ、犬にとってカフェやレストランといった場所は居心地の良い場所なのだろうか?と疑問が頭をよぎった。