最近の研究で、狼の子どものうち何匹かが 教えなくてもいわゆる『もってこい』ができたという。このことによって「今までの仮説」が覆されるかもしれないと研究者たちは驚いた。
ちなみに『もってこい』とはボールや木の枝を投げて、犬がそれを追いかけ、飼い主の元に持ち帰るという遊びである。
従来の仮説
今までの仮説とは、「犬が人間の合図を認知するようになったのは、せいぜい1万5千年前に人間によって家畜化されてから(コミュニケーションを取る必要があったことによるもの)」というもの。
「もってこい」の意味
ところで一体、この「もってこい」には何の意味があるのだろうか?
ということで、調べてみた。。。
犬を飼ったからにはやりたい遊び、しつけ、いい運動になる、主従関係がしっかりとできている証拠、云々。。。
いい運動になるのは共感できる。
ただ、主従関係・信頼関係に関しては今回の結果を踏まえると疑問である。
なぜなら、家畜化されていない狼が、見ず知らずの人間に対してコレができるからである。
ということは、犬と飼い主の主従関係・信頼関係と、この『もってこい』ができるか否かは関係がないということになる。
まとめ
つまり、一般的に言われている「犬と飼い主の主従・信頼関係のできているか否か」に私たちは振り回されすぎなくてもいいのだということである。
犬の命を守るためのしつけや主従関係は必要であることに変わりはない。
しかし、一般的に言われていることから外れているからといって「私はダメな飼い主、この子は私に懐いていない」と落ち込む必要は全くないのだということを、改めて考えさせられた研究結果だった。
参照・参考文献
・Science Daily より
Scientists unexpectedly witness wolf puppies play fetch
・The Scientist より